2005-09-01から1ヶ月間の記事一覧

『きれいなおかあさん』〜中国社会が変わる時

スン・チョウ監督 2001年中国 90m. NHK-BSで収録 9月14日観【introduction】 中国の代表的女優コン・リー演じる母親の、耳に障害を持つ息子への愛を描いた感動作。普通小学校への入学のためにあの手この手を使って奮闘する母の姿は悪くはないと思いますが、…

吉田修一著『ランドマーク』講談社 ブックオフで購入 9月7日読了【introduction】 吉田氏の作品は芥川賞の『パークライフ』以来。大宮に建設中のスパイラルビルの建築家と鉄筋作業員、2人の生活を交互に描き、ビル同様にねじれていくイメージがクライマッ…

『プレイタイム』〜仏映画史上最高の製作費で描かれた“不思議なほのぼの”

ジャック・タチ監督 1967年フランス 125m. NHK−BSで収録 9月8日観【introduction】 『ぼくの叔父さん』のジャック・タチが当時フランス映画史上最高の製作費をかけてつくられた70ミリ大作コメディ。 ストーリーを紹介するのは難しいですが、タチ映画でおな…

『かげろう』〜静かな夏の森と戦時の緊張感のコントラストで描く心の漂い

2003年フランス アンドレ・テシネ監督 95m. 8月11日観 WOWOWにて収録 H015【introduction】ちょっと苦手なA・テシネ監督作ですが、エマニュエル・ベアールにひかれて観。『8人の女たち』のメイドは異彩を放っていたし、ハリウッドスター目白押しの『デブ…

【introduction】 同年生まれの重松氏の作品は数冊読んだだけですが、次回が最終回の毎日新聞連載http://www.mainichi-msn.co.jp/kurashi/bebe/shigematsu/ など小説以外の仕事にも敬意を感じています。 12月にSABU監督で映画化もされるという本作は、家…

『東京暗黒街・竹の家』〜“日本の映像”の謎

【introduction】 曲者S・フラーが日本で大々的なロケを行ったシネマスコープ大作で、ヘンな日本描写で国辱的とまでいわれたそうです。 ストーリーは、軍需列車が強盗に遭い、米国捜査官が東京に巣食う闇の組織に潜入するというもの。 「国辱的」といわれれ…

『夜行列車』〜おしゃれでサスペンスフルな列車映画の傑作

【introduction】 『尼僧ヨアンナ』で名前だけ知っているカヴァレロヴィチ監督作をみるのは初めて。イマジカで特集をやっていたのを3本収録し、時間の都合でこれをみたのですが大収穫でした。 『北国の帝王』はじめ列車映画に傑作多。本作も、移動、複数の…