2007-01-01から1ヶ月間の記事一覧

野矢茂樹『入門! 論理学』―この世にあってもっとも美しいことの一つ

今年最初の本のレビューは、すばらしい論考にいつも勉強させていただいている tokyocat さんという方のブログ(http://d.hatena.ne.jp/tokyocat/20061008)で興味を持った“難しそう”な論理学の本です。テーマを「論理学」に絞った本を読んだのはおそらく初め…

ドゥルッティ・コラム "keep beathing"―壊れそうということはそれだけで美しく力強い

三が日も終わり、そろそろ日常に戻る頃。日常からははるかに離れた佇まいが魅力の英国ポップのレビューです。80年代に出てきたバンドなのだが、実はCDを買ったのは初めて。その頃は中古で安かった12インチシングルを1枚買ったけど、それほどきかずにしま…

イーストウッド『硫黄島からの手紙』―『突撃』より『黙示録』より『シン・レッド』より『Uボート』より『ダンケルク』より

そう多く戦争映画をみてきたわけではないが、個人的には戦争の「恐怖」ならキューブリック『突撃』、「狂気」ならコッポラ『地獄の黙示録』、「無常」ならマリック『シン・レッド・ライン』、「緊張」ならペーターゼン『Uボート』、「不条理」ならヴェルヌ…