【introduction】
1stが売れに売れた英期待の若手の2nd。
いきなり武道館単独で今年のフジではDAY1のメインだそう。J−WAVEの日曜では1位にもなりました。

【review】
名前は知らんが、何度かテレビでみたヴォーカルの顔が思い出されてしまう。やたらとさわやかニコニコ顔で、首を振り振り歌い上げ。いまどきみないタイプだ。
確か「若い子がダンスしたくなるような音楽がやりたい」などと発言していたと読んだが、なんかこうすべてが計算され尽くした若手アーティストといった印象がある。
おなじみの歴史の教科書で有名なオーストリアの皇太子からとったグループ名、1stから一貫したスリーブデザイン、そして過去のポップ遺産からいいとこ取りという印象のサウンド。さわやかで明るくバカらしいのに、なぜだか息詰まるかっちり感がある。
やってることは1stとほとんど変わらない。学生時代はロック研所属で米ミクスチャー好きのOB・R君も愛聴しているらしく、若手にもうけがいいのだろう。
だが、何度きいても記憶に残るものは少なく、さてどういう曲があったんだっけと思いつつ、たまにきくとああこの曲だった、かっこいいじゃねえか、よくできてるなあと思い出し、きき終わったら、さてどんな曲だっけの繰り返し。
くろやぎさんとしろやぎさんのようなこういうきかれ方をポップスというのなら、ある意味一流のポップスなのだろう。最近よく使われる「かっこいい」という意味でなく、「冷静」という意味でクールにつくられた一流のポップス。
大概こういう策士は3枚目で大きく変わるものだが、あんまり変わらないようにも思うのでラジオできいてよかったら買おう。

フランツ・フェルディナント Franz Ferdinand "You Could Have It So Much Better" 05年11月5日聴。アマゾン、マーケットプレイスで個人の方から購入